|
|||||
SA下の道沿いにある板金工場。 ヤブからは多数の廃車スクラップが眺められる。 同じくSA下の道沿いにあるテニスクラブ。 ここの人も親切で、ビラを貼ってくれると言ってくれた。 |
ヤブからSAパーキングを見る。 左端の木にかけた白い袋がわかるだろうか。 キャットフードを仕掛けたもの。この他に数箇所。 |
同じくSA下の道沿いにある古紙集積所。 この事務所の人はとても親身に聞いてくれた。 |
|
SA下の道を通って高速ガード下のトンネルを 抜けたところの風景。右端の白い建物は下り線 の御在所SA。 |
★ |
|
||||
そして4日めとなる10日。車を置いたところから360度周囲を眺め回していたとき、清掃のおばさんが声をかけてくれた。(SAの営業スタッフの間では、連日捜索に歩き回る私がどうも気になっていたらしい。笑。それは覚悟の上だったが) 6日の朝に『ミルク』らしきグレーの猫を直接目撃された方だった。白の野良猫はこの方が餌付けされているとのこと。『ミルク』らしいグレーの猫は、その白猫用に出されたフードを食べに来ていたとのことだった。野良は付近に何匹もいるらしいが初めて見る猫だった、とも。 ひとつ確実な痕跡を知れただけで、少し明るい気持ちにはなったが、でもそのとき邪険にされた(猫の縄張り争いで?)のではないか?との推察もできた。『ミルク』の性格では一度エサをもらったらまたもらいに行くと思えるのだ。その後姿を現さず食べにも来ていないということは、その時良い思いができなかったのでは?。それでヤブや林にまた入り込んだのではないか?。もしくは、交通事故などトラブルに遭って翌日から来れなくなったという可能性も考えられた。 結局、この日も前日と同じように、太陽の昇る前から暮れるまで頑張ったが、6日の目撃情報以外の新たな発見は何も得ることができなかった。(見かけるのは他の猫と野良犬ばかりで) 「今日も見つからなかったなぁ」と内心がっかりしながら、車中からの夜の見張りのためにドライフードをヤブ近くの木の幹に仕掛けに行った。そして、いつものように、ヤブの斜面に向かって「ミルクー!」と呼びかけた。その時だ。 か細い猫の鳴き声が「ミャーゥ」とヤブの上の方から聞こえてくるではないか。 『ミルク』か??? 気持ちは高ぶり、何度も続けて呼ぶと、その度に鳴き声を返してくる。間違いないと思いつつも、しかし本当にミルクかどうかはわからない。2日前には白の野良猫も「ミルク」と呼んだら返事をしたのだ。 「ミルク」「ミルクか?」「ミルク、どこだ?、どこにいる?」声を掛けるたびに、その猫は助けを求めるかのように弱い鳴き声を引っ切りなしに返してくれる。 やっぱりミルクだ!。気は焦り、しかし、鳴き声だけで降りてくる気配が全くない。ヤブの中腹で動けないでいるらしい。衰弱しているのか?、それとも木か何かに挟まって身動きがとれないのか?。 そのまま上のほうに行かれてしまったら、また元の木阿弥になる。暗闇の中、呼びかけを続けながら急いでそして慎重に、ヤブを掻き分け斜面を登って鳴き声のする方向に進んで行った。その間も猫は鳴き続けた。時間にして2分、いや1分半ぐらいだろうか。とても長く感じたが。あと少しというところでイバラが茂っていて痛いこと。我慢してそれを左右に押し分け、近くに迫ったら、最後の6、70cmは猫のほうからそばに降りてきてくれた。 そのからだを手に取りしっかり抱きかかえて、でも闇の中では顔も見えず、本当にミルクかどうか判別ができないまま、どうやって降りたか記憶も無いが、暗い斜面を急いで下りて街灯の下へ走った。 |
|||||
NEXT⇒ TOP⇒ |